多胎妊娠が分かったときの基礎知識

1)多胎児は低出生体重児(2500g未満)で生まれやすい

単産の8%前後に対し、多胎児は7割程度が低出生体重(LBW)で生まれます。
単産のLBW児より、多胎のLBW児は予後が良好なケースが多いです。
ただし個人差が大きいので、医学上の心得などについては担当の医師の方にご確認ください。

2)絨毛膜と羊膜

多胎妊娠の種別を表します。赤ちゃんを直接包む膜が羊膜。胎盤の一部を構成している、羊膜の外側の膜を絨毛膜と言います。
1絨毛膜なら胎盤が一つ、2絨毛膜なら胎盤が二つです。
一絨毛膜性の双子妊娠の場合、羊膜が二つ(赤ちゃんが個々の膜につつまれている)の場合と、羊膜が一つ(同じ羊膜の中に二人いる)の場合があります。
詳しくは「多胎支援に役立つ図と表」をご覧ください。
(※省略表現 → MM:1絨毛膜1羊膜、MD:1絨毛膜2羊膜、DD:2絨毛膜2羊膜。)

3)絨毛膜と卵性の関係

1絨毛膜性双胎なら、一卵性だと考えて差し支えありません(稀に例外があります)。
2絨毛膜性双胎の場合、一卵性と二卵性の両方の可能性があります。同性の双子の場合、出生前に卵性が判明することはありません(一卵性・二卵性が共にありえます)。