双子の卵性割合

医療技術の発展に伴い、多胎の出生率は上昇してきました。今から100年ほど前の1920年代、多胎分娩率は0.3%を少し超えるぐらいでした(卵性の割合は一卵性で0.2%、二卵性で0.13%前後)。現在は一卵性の分娩率は0.4%ちょっと、二卵性で0.6%ぐらいです。

では、生殖補助医療の技術が発達する以前、多胎の出生率はどれぐらいだったのでしょうか。日本では1968年3月に排卵誘発剤の発売が開始されました。この1968年以前の卵性別ふたご分娩率を見てみましょう。

1960年代の双子分娩率は、だいたいで0.64%。1960年~1967年の期間で、一卵性は0.42%、二卵性が0.22%の分娩率でした。この割合が、生殖補助医療が多胎出生率に影響を与える前の、日本の卵性割合だと考えられています。

注):排卵誘発剤(クロミッド)の日本での販売開始は1968年3月、健康保険の適用開始は1975年です。しかし多胎児出生率が実際に顕著な上昇を示す時期は、体外受精が本格化する1980年代の後半です。