参考文献紹介:先進国地域の双子分娩率の変化

先進国地域では1980年代から急激に双子が誕生する率が上昇しました。この傾向は2000年代初頭まで続きました。ここ10年は低下傾向にありましたが、1970年代の水準まで戻ったわけではありません。これは不妊治療の影響のみならず、医療技術の進歩により多胎妊娠の継続性などの諸問題が改善されたことも、大きく影響していることを意味します。(その他、出産年齢の上昇も原因の一つですが、これは多胎率の上昇にそれほど大きく影響していません。)

欧州(フランス・オランダ・デンマーク・ギリシャ、イングランド&ウェールズ)やアメリカの双子分娩率の1900年-2013年の変化、およびアジア地域(シンガポール・香港・日本、1970年代以降)の変化についてグラフ化している論文が下記にあります。興味のある方は本文をダンロード(無料)の上、ご覧ください。
※本ページにグラフを転載することは、引用の範囲を明らかに超えるため出来ません。ご了承ください。

Gilles Pison, Christiaan Monden, Jeroen Smits (2019, MAR)

FIGURE 1 Trends in the twinning rate in selected developed countries or territories, 1900–2013
(幾つかの先進国および地域における双子率の経時変化、本文631ページ)

その他の関連文献

Gilles Pison and Agata V. D’Addato, 2006, Frequency of Twin Births in Developed Countries, Twin Research and Human Genetics Vol.9(2), pp.250–259

JAMBA理事