2020/07/15御報告:厚生労働省会見室で「液体ミルク」について共同発表を行いました(7月15日)

7月15日に、厚生労働省会見室で、「液体ミルク」に関する下記2件について当協会理事も出席し、共同発表を行いました。

1.日本産前産後ケア・子育て支援学会、日本多胎支援協会共同調査報告

ーー液体ミルクの使用を通した、多胎児の母親が感じる「気持ちの余裕」「生活の充実度向上」についての考察―― 【資料①

2.江崎グリコ社による「多胎児家庭支援事業」について

ーー1年間、液体ミルクを専用価格で提供―― 【資料②

 


 

多胎育児の中でストレスや負担感を高めているものの一つに授乳があります。授乳は乳児たちにミルクを飲ませるだけの 行為ではなく、それらを取り巻く状況も負担となります。調乳にかかる時間や準備、その際に同時にまたは交互に泣く乳児たち、外出時の授乳のための多くの荷物、外出先での調乳場所の確保 などです。

日本産前産後ケア・子育て支援学会と一般社団法人日本多胎支援協会は、1歳未満の多胎児を持つ112人の母親に乳児用液体ミルクを配布・使用いただき、育児環境や意識の変化などについてアンケート調査を実施しました。調査の結果、液体ミルクの使用が、多胎児の母親の気持ちの余裕づくりや生活の充実度向上に寄与することが分かりました。

そこで、本日より1年間、江崎グリコ株式会社が乳児用液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」を専用価格で多胎児家庭に提供してくださることになりました。まず、日本多胎支援協会の役員が関わる多胎支援団体より紹介を受けたご家庭に限り支援をスタートし、今後、取り組みは順次全国の多胎ネット及び多胎サークル等へ拡大する予定です。

多胎児家庭支援事業の対象となる協力団体で、利用希望者の登録を受け付けている団体は、次の一覧表のとおりです【資料③】。 支援を希望される多胎児を育児中のご家庭は、一覧表にある団体にご連絡下さい(※日本多胎支援協会では直接の登録は受け付けていません)。

国の施策として本年度、これまでの産前・産後サポート事業の中に、多胎育児支援に特化した事業の予算が設けられました。これは多胎家庭に対して、よりきめ細やかな支援が必要であると国が認めたといえます。液体ミルクの普及は、多胎家庭の授乳を取り巻く状況に少しでも余裕をもたらすものの一つとなると思います。

多胎家庭への支援が、今後も更に広がることを期待します。

【 資料一覧 】

  1. 資料①:『多胎支援調査リリース』
  2. 資料②:『多胎支援取り組みリリース』
  3. 資料③:『液体ミルク「多胎児家庭支援事業」新規登録受付団体一覧』

 

【 共同発表(左2名の出席者は口元に透明カバーをつけています) 】

(写真左から、当協会の担当理事・中原、江崎グリコ社の山本さん、当協会代表理事・布施、担当理事・太田)

 

【 共同発表前の会見室の様子 】

【 代表理事・布施による報告 】