「多胎家庭に優しい社会はすべての人に優しい」
わたしたち一般社団法人日本多胎支援協会(Japan Multiple Births Association:
JpMBA)は、平成22年(2010年)2月22日(2が5つ続くのでふたごの日)に、多胎の当
事者、専門職(行政・保健・医療・福祉・教育関係者等)、研究者、育児支援関係者
等が対等な立場で結集して設立した多胎家庭・多胎支援のための中間支援団体です。
特に、多胎家庭への妊娠期・出産期・育児期を通じた切れ目のない、そして地域格差
がない支援により、日本中どこででも多胎児を安心して産み育てられる社会の実現を
目指して、「多胎家庭に優しい社会はすべての人に優しい」というスローガンの下活
動しています。
わたしたちは、多胎の妊娠・出産・育児に関してこれまでもさまざまな調査研究や
提言、ロビー活動、研修、立ち上げ支援等を行ってきました。これらを通じて、また
他団体等の働きかけもあって、2017年度の政府の「骨太の方針」(経済財政運営と改
革の基本方針)において、「妊娠期から子育て期まで切れ目なく、多胎児も含めて子
育てを支援する体制を拡充する」との方針が謳われることになり、2020年度には「産
前・産後サポート事業」に多胎家庭支援に特化した事業を国が加えられました。来年
度には同事業が運用改善され、市町村単位だけではなく、県単位においても事業が行
われることが可能になります。
わたしたちは、諸団体 * の助成も受けながら、多胎家庭に「ふたごポケットブックシ
リーズ(冊子)」や「多胎育児の基本情報」「多胎に関するミニ情報」等を提供し、
専門職や子育て支援者向けに「産前産後サポート事業活用推進WEB講座」「看護職向け
多胎支援講座」「子育て支援者向け多胎支援講座」「母子保健・子育て行政担当者、
子育て支援団体等向け講座『多胎妊産婦支援の事業化をめざして』」「ピアサポート
支援講座」「妊娠期からの多胎ファミリー教室運営講座」等を企画・運営してきまし
た。ぜひホームページをご覧になってこれらのコンテンツをご利用あるいは研修にご
参加いただければと思います。
コロナ感染は、わたしたちの生活の中に多くの制限をもたらしましたが、その一方
で「対面による活動」だけではなく、オンライン上の活動も広く社会に定着しつつあ
ります。そうした中、孤立しがちな多胎家庭への支援においては、オンラインツール
を活用した活動は極めて有効です。わたしたちは今後さらにその可能性を検討し、オ
ンラインツールを活用した支援についてもさらに取り組んでまいりたいと思っており
ます。
わたしたちは、これまで志を同じくする全国のさまざまな団体(各地域にある地域
多胎ネットや多胎サークル、育児支援団体等)と協働・連携してまいりました。これ
からも皆さま方のご協力ご支援を頂きながら、皆様と共に発展的に歩んでまいりたい
と思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
*SBI子ども希望財団、きりん福祉財団、WAM(独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興
助成事業) 等
2023年2月吉日
一般社団法人日本多胎支援協会
代表理事 志村 恵
ふたご・みつごなどの多胎児を妊娠・出産・育児する家庭は、極めて厳しい状況に追い込まれています。
多胎児の妊娠・出産は、単胎と比べてさまざまな点でリスクが高い上、同じ年齢の複数児を同時に育てるという困難さがあります。
また、多胎に必要なケアや指導、あるいは情報やサポートが与えられていない場合は、虐待等の深刻な事態に陥るケースもあります。
こうした多胎をとりまく状況を改善し、地域社会の福祉の向上に寄与することを目的として、
平成22年2月22日(2が5つ連なる日=ツインズデー)に、当事者・専門職・研究者が理事となって発足したのが
「一般社団法人日本多胎支援協会(Japan Multiple Births Association)」です。なお、略称は2020年6月27日より”JpMBA”を使用しています。
2003年5月
前身団体「多胎育児サポートネットワーク」設立
2010年(平成22年)2月22日
一般社団法人日本多胎支援協会 設立
2011年度:独立行政法人福祉医療機構助成全国的・広域的ネットワーク活動支援事業
・「虐待防止のための連携型多胎支援事業」
2012年度:キリン福祉財団助成事業
・「つながろう!ふたご・みつごを、安心して地域で産み育てるために」
・こども未来財団「子育て支援者向け研修事業<小規模研修会>」助成
・「多胎育児家庭孤立予防のための子育て支援者スキルアップ研修」
2013年度~2014年度:
キリン福祉財団計画助成事業「多胎家庭の虐待予防のための連携型支援事業」
2015年度~2017年度:
キリン福祉財団計画助成事業「多胎家庭の孤立予防のための連携型支援推進事業」
2017年度 平成29年度子ども・子育て支援推進調査研究事業
「多胎育児家庭の虐待リスクと家庭訪問型支援の効果等に関する調査研究事業」
2018年度~2020年度 キリン福祉財団計画助成事業
「どこでも安心して多胎児を産み育てられる環境づくりのためのステップアップ事業」
2019年7月27日
助産師研修会「多胎妊産婦を支える助産師の役割」開催
2020年度 独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業(WAM事業)
「明日から使える!多胎育児家庭支援」事業
2020年6月
ロゴマークを改訂
2020年9月4日
「日本多胎支援協会」を商標登録
略称を「JAMBA」から「JpMBA」に変更。呼称は「ジャンバ」を継続。
2020年9月5日
産前・産後サポート事業 活用推進講座」をオンライン開催(参加約500名)
双子や三つ子などの多胎育児支援を取り巻く環境は、国の支援策もあって、少しずつ整いつつあります。
住んでいる場所にかかわらず、支援の手が当事者や支援者により適切に届くようにするのは、どんな仕組みや活動が求められるのか。
あらためて私たち日本多胎支援協会の考えを整理してみました。
各地の方々と共有し、力を合わせていけたらと願っています。
★わたしたちの考える「地域多胎ネットワーク」
多胎家庭の当事者グループ、専門職(行政・保健・医療・福祉・教育関係者等)、研究者、育児支援関係者等が都道府県・市区などの地域をベースにして、対等な立場で集結し、多胎家庭のために、妊娠期を含めた育児支援などのさまざまな自立支援活動を協働して行うゆるやかな営利を目的としないネットワーク。
★わたしたちの考える「多胎家庭ピアサポート活動」および「多胎ピアサポーター」
・多胎家庭ピアサポート活動
多胎ピアサポーターが対等な立場および相互尊重を軸に、専門職(行政・保健・医療・福祉・教育関係者等)、研究者、育児支援関係者等と連携した組織的な運営のもと、妊婦を含む多胎家庭や「ひろば」等に赴き、多胎家庭をエンパワーする、営利を目的としない自立支援活動。
・多胎ピアサポーター
多胎の妊娠・出産や、多胎育児の経験のある支援者で、多胎の妊娠・出産・育児に関する基本的知見やその地域の社会資源についての情報、傾聴を中心とした研修を受けた方。
いしかわ多胎ネット設立(2005)
ひょうご多胎ネット設立(2005)
多摩多胎ネット設立(2006)
ぎふ多胎ネット設立(2006)
おおさか多胎ネット設立(2009)
みやぎ多胎ネット設立(2014)
かごしま多胎ネット設立(2015)
あきた多胎ネット設立(2016)
しずおか多胎ネット設立(2017)
さが多胎ネット設立(2019)
あいち多胎ネット設立(2019)
関東多胎ネット(2021)