12月13~14日、日本子ども虐待防止学会第19回学術集会信州大会が長野県松本市で行われました。
一日目は今年度のJpMBA全国研修会の講師もしていただいた佐藤拓代先生をはじめ4人の方々によるシンポジウムや特別講演会などがありました。
シンポジウムでは、厚生労働省の審議官の方から子ども虐待死の検証結果から被虐待児は0歳が最も多く、そこには10代妊娠などの望まない妊娠の背景が多いことが話され、佐藤先生からはそれに対する取り組みが話されました。
お話を聞いて地域の医療、保健、行政が繋がって支援することの大切さを改めて感じました。
また、児童相談所の方の「攻撃性の裏には必ず不安感や不全感がある」という言葉が印象的で、支える側が忘れてはいけないことだと感じました。
二日目は約90ほどの分科会とポスターセッションが開かれました。分科会は医療、地域保健、福祉、心理、地域行政、教育、市民団体など様々な立場での取り組みについて魅力ある報告がされました。
一例として、長野県上田市の公立病院に併設されている産褥施設での報告がありましたが、今後ますます養育力が低くなっていったり難しい家庭が多くなっていったりする傾向が懸念されることを考えると、こうした施設が必要になってくると思われ、興味深い報告でした。
二日間を通して大変充実した勉強をさせていただきました。これを今後の活動に活かしていきたいと思います。
また、会場で大木先生ともお話したのですが、多胎の虐待事件のひとつひとつを丁寧に調査し共通点を見つけたり背景を探ったりしていくことで今後のJAMBAの使命も見えてくるのではないかと感じました。難しいことですが、多胎の虐待防止のためにぜひ取り組みたい課題だと思います。みんながふたごを産んで良かった、ふたごに生まれて良かったと感じることができるように。
(報告 糸井川誠子:日本多胎支援協会理事)